勝因寺

小天狗清蔵肖像彫刻
梵鐘(県指定文化財)

伊賀の盆地を東に望む勝因寺は、「山出の虚空蔵さん」と呼び親しまれる寺院で、国の重要文化財木造虚空蔵菩薩坐像はじめ、県指定文化財木造聖観音立像や二天像などの貴重な文化財が多く伝わるとともに、忍術と深くかかわる修験者小天狗清蔵終焉の地として有名です。
小天狗清蔵は戦国時代に伊賀国山出に生まれ、修験道の聖地近江国飯道寺に入寺し、修験道を修めました。その後現在の上野愛宕町の愛宕神社付近にあった愛宕山教雲院を拠点として、敢国神社や長田の射手神社、下郡の猪田神社、山出の勝因寺など、天正の乱で焼失した社寺伽藍の再建に努めました。また、慶長三年(1598)には敢国神社へ神事に用いる大湯釜を寄進して、長らく途絶えていた行事を再興するなど、荒廃した寺社復興に尽力しました。こうしたことから高虎公の帰依を受け、命により愛宕山に祈願所として大福寺を建立、慶長一七年(1612)には、清蔵の大峰山回峯行三十六度成就記念として鐘楼堂を建立し梵鐘を寄進しました。現在勝因寺に伝わるこの梵鐘は、伊賀地域最古の梵鐘で、県有形文化財に指定されています。
伊賀のみならず大和・山城・紀伊国など各地を奔走し、戦乱からの復興に活躍した小天狗清蔵は、晩年故郷山出の勝因寺住職となり、寛永九年(1632)八月、この地に入寂しました。境内には清蔵の墓碑があるほか、堂内には修験者の姿をした自刻木造小天狗清蔵像が伝えられています。

勝因寺

アクセス
伊賀鉄道「猪田道駅」より徒歩35分、伊賀鉄道「上野市駅」より三重交通バス「治田西口」行き「山出」バス停から徒歩2分、伊賀鉄道「上野市」駅より三重交通バス「名張駅前」行き「山出団地」バス停から徒歩7分
TEL
0595-21-3559
住所
伊賀市山出1658
駐車場
あり